周りを見渡して、
または、ご自身のライフスタイルを思い返してみて
メンタルを病んでいる人が多い世代や
ライフスタイルの特徴って、なんとなく感じないでしょうか?
栄養が足りなくなりやすい時期
もちろんこれが全てではありませんが、
栄養不足になりやすい時期には
年代やライフステージなど、いくつか特徴があります。
- 思春期、二次性徴期
身長の伸びが止まったようでも
体の発育などに非常に多くの栄養が多く使われます。
とくに女性は月経が始まって栄養の消耗が増えます。 - 受験期など、思考・集中力を要する時期
ビタミンB群を中心とした
思考に関わるビタミンなどを大量に消費します。 - 妊娠、出産期
特に鉄を大量に消費するうえ
子供に栄養分がたくさん受け渡されます。
これらの時期は言い換えると、
栄養をたくさん必要としているということでもあり
この時期に食事を疎かにしてしまうと、栄養が体の需要に追い付かず
体調やメンタルのどこかに不調が出てしまいやすい時期とも言えます。
活動が活発な世代ほど
消耗が激しい
過去に、収入のあてがなく、年老いて体が不自由な母親と若い女性の親子が暮らす世帯で
若い娘さんは残念ながら餓死した状態で見つかり、
年老いた母親は脱水で倒れている状態で見つかり一命を取り留めた
という、非常に痛ましいニュースがありました。
どうして体が不自由なお母さんより、手足の自由がきく若い娘さんが先に亡くなってしまったのか、と考えると
お母さんに優先的に食べ物をあげていたのかもしれませんが、
思うに、代謝が活発な分、エネルギーが消耗するのも早かったからなのかなぁ。
と、個人的には考えたりしたのです。(あくまで個人の勝手な推測ですが)
需要の増加と栄養不足が重なる
10代後半~20代
どうして一番体力があって元気な世代のはずの
10代~20代のいわゆる「若者」に、メンタルが不安定で「病みやすい」人が後を絶たないかというと
受験や進学などの環境の変化によるストレスもさることながら
食事の過不足も関わっているのではないかなと思っています。
メンタル不調をきたす人に
一人暮らしが多い理由
高校生や大学生くらいになると、
外食が増えたり、(かわいいスイーツなど)食事にファッション性を求めたりするうえ
二十歳前後で一人暮らしを始めてからは
ラクで安い、栄養価の低い食事や日持ちのする加工食品になりがちです。
菓子パンやカップ麺、
ごはん代わりにスナック菓子やクッキーを食べたり…
わたしもこんなものを常食していました。
もはやごはん代わりに。
メンタル不調をきたす人には
実家暮らしや結婚して家庭を持っている人より
圧倒的に一人暮らしの人が多いのも、
こういう要素を考えると不思議ではなかったりします。
体に栄養不足の限界が来るのは
偶然ではなく必然だった
つまり、内容を総合すると
思春期の体の成長や、進学・就職で
栄養の需要が増えて相対的な栄養不足になったうえ
それが補われないまま一人暮らしを始めて栄養価の低い食事になり、
需要が増えているのに、供給する食べ物の量や質が低いという、
ダブルパンチになってしまっているのです。
そして、10代後半~30代あたりで徐々に
体か心に限界がきます。
体の中で栄養が枯渇したら、どうなるの?
「栄養失調だなんて、恵まれた日本ではありえない」
「別にガリガリに痩せているわけでもないし、病気もないから、自分には関係ない」
そう思われるかもしれませんね。
人間は完成品の機械ではありません。
エネルギー(カロリー)だけを充填していれば良いわけではなく
体の部品を日々新しいものに入れ替えて初めて、心身の健康が成り立っています。
質的栄養失調の現れ方
栄養不足の現れ方は色々です。
(ちなみに、太っている・痩せているとは関係なく、栄養不足は起こり得ます)
異常に疲れやすかったり
メンタルを病んでイライラしたり、自己卑下したり
遊んだり恋愛する気力がなくなったり
あるいは
妊娠しにくい体になってしまっていたり
見た目以上に体脂肪が蓄積していたりと
目に見えにくい変化の可能性もあります。
(必ずこうなる、というものではなくあくまで一例です)
病気ではなく不足なので
健康だとみなされることも
「不足」と「病気」は少し異なります。
悪い病変が発生する「病気」ではないことがほとんどのため
周りから理解されず、「元気なのに、病院で異常がないのに甘えている」とみなされ
辛い思いをしてしまうことも少なくありません。
あなた自身、もしくは周りを見渡して
思い当たりませんか?
食べものがライフイベントを
左右しているとしたら
ちなみに私も例外ではなく
高校生の頃に、肌や髪がボロボロになり
20代はずっとメンタル不調で、アップダウンの激しい自分自身に振り回され
鉛のように重たい体を引きずりながら、休日は寝たきりのように1日中寝て過ごし
そんな自分を責め続けながら、不毛でつらい日々を長く過ごしました。
だからこそ、
同じ年代や、もっと若い年代の人たちに
同じ思いをしてほしくないのです。
食事で将来を無駄にしてほしくない
何より、
- 進学
- 就職
- 結婚
- 転職・昇進
- 出産
こういったライフイベントの多い時期でもあり
人生の大切な岐路を、台無しにしてほしくないのです。
命がある限り、
やり直したり挽回するのは、いつからでも不可能ではない一方で
それでもとくに若い時って、一瞬一瞬が本当に大切で、
人生を左右する決断や、二度目はない勝負どころもとても多いのが事実。
わたし自身が人生の旬を無駄にしてしまったからこそ、
伝えたいのです。
高級な医療とか高額な化粧品や健康グッズとか
そんな特別なことしなくても
普段食べる物を意識するだけで
人生を無駄にしてしまうリスクが低くなるのだから
試す・試さないは置いておいても、知ってほしいのです。
怠惰ではない。
食習慣の常識を刷り込まれていただけ
ここまで書くと、
まるで「一人暮らしの人が怠惰な食事をしている」と責めているようですが
そうではありません。
もちろん、食卓を担ってきた親御様を責めるつもりでもありません。
一人で仕事や学業をしながら家事をして、生計を維持するのはとても大変なこと。
体力・メンタルが落ちているのなら尚更、
家計を維持することだけで精一杯なのは、自分もそうだったのですごくよくわかります。
知る術がなかったなら
今から知ればいい
しかも、
成長段階に応じてどんな栄養が必要か、だとか
栄養が足りなくなるとどんなことになるか、だとか
知らないと、対策のしようも意識のしようもありませんからね。
不調の原因が「栄養不足」なんて、
誰も知らなくて、教えられる人もいなかった。
それがそもそもの問題の根底。
食事を変えれば体質を変えられるというのは
希望でもある
だけど、いつまでも悲観しているだけでは状況は変わりません。
知らなかったなら、これから知っていけばいい。
今までが悪かったなら、今までと違うことを試してみたらいい。
遺伝や宿命的なものではなく、
食べもので体質や未来が変えられるのであれば、
それはある意味幸運とも言えるのかもしれません。
そう思って、
このブログが何かを考えるきっかけになればいいなと思い
発信をしています。
記事の内容について
この記事は医療従事者が執筆していますが、あくまで個人の経験・体感をもとに書いたものであり、特定の疾病の診断や治癒、すべての方へ効果効能を保証するものではございません。
掲載内容の実践にあたっては一切責任を追いかねますので、内容をよく吟味のうえ、自己判断でお願いいたします。