以前、心の健康には
根拠のない根性論や感情論ではなく
「感情の材料」が必要
という記事を書きました。

薬ではなく、どうして食べもの?メンタルの健康に栄養が必要な理由と「感情の材料」。

感情の材料が物質であり、
たんぱく質やビタミン、ミネラルなどから作られるのはわかった。

では、感情の材料を補給するには
具体的に、何を重点的に食べたらいいの?!と思いますよね。

この記事は、具体的に
感情の材料と、不足しがちな栄養についてご紹介します。

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感情の材料のはたらき

ちなみに、「感情の材料」は正しく表現すると
「神経伝達物質」という名前のついた化学物質です。
わかりやすく「脳内ホルモン」と呼ばれることもあります。

この、感情の材料「脳内ホルモン」は
色んな感情やモチベーションのを司る源になってくれていて

  • しあわせを感じる
    セロトニン
  • 熟睡ホルモン
    メラトニン
  • やる気みなぎる
    ドーパミン
  • 集中や緊張を維持する
    ノルアドレナリン
  • ほっと安心
    GABA(ギャバ)

このように、それぞれの感情には
対応する「物質」がかかわっています。

感情の以外にも、緊張やリラックスなど
オンオフの切り替えに役立ったりもしています。

感情を感じるには「物質」が必要

この物質の名前、聞いたことがあるものもあると思いますが
一字一句覚える必要はありません。

では、何が言いたいかというと
目に見えない感情を感じるにも、「物質」が必要だということ。

感情を感じるためには、こういった物質(脳内ホルモン)が
体の中で十分量分泌されている、というのが大前提なのです。

脳内ホルモンが不足すると

逆に、
これらが足りなくなるとどうなるかというと
先ほどご紹介したはたらきの逆のことが起きます。

つまり…

  • しあわせを感じる セロトニン
    不足すると → 不安、心配、落ち込み
  • 熟睡ホルモン メラトニン
    不足すると → 眠れない
  • やる気みなぎる ドーパミン
    不足すると → 意欲・気力が出ない
  • 集中や緊張を維持する ノルアドレナリン
    不足すると → 注意力散漫
  • ほっと安心 GABA(ギャバ)
    不足すると → 攻撃的、恐怖感

※あくまで一例です

小難しい物質の名前を聞いても
実感が湧かないかもしれませんが、
ここまで書くと、思い当たる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

理由もなくイライラする・落ち込むのは
脳内ホルモン不足

本来であれば、緊張感やリラックスなどは
体で自然に調節してくれるものです。

しかし、この脳内ホルモンがうまく分泌されなくなったり
脳内ホルモン自体が枯渇してしまえば、そのバランスが崩れて
理由もなく攻撃的になったり、落ち込みやすくなったりしてしまうのです。

少ないものは補うに限る

その、少なくなった脳内ホルモンを体の中で再利用させようとするのが精神科の薬ですが
元々体に少ないことに変わりはありませんので、
いくらうまくリサイクルしようとも、原因となる材料を補わなければ
いずれは徐々に減ったり枯渇してしまいます。

それを補うのが、「食べもの」なのです。

わたしはこのブログで
メンタル不調の原因を「心の栄養失調」と呼んでいますが
それはこの感情を感じるための材料が不足していることが所以です。

脳内ホルモンは
どうやって補うか

「なんかうさんくさい」
「セロトニンなんて食べもの、売ってないよ」
「感情なんて気の持ちようで変えられる」
「はいはい、たんぱく質が大事なんでしょ、なんか堅苦しい」
とページを閉じようとした方。

そういう方ほど
GABA入りの健康食品だとか、セロトニンが出る音楽や体操だとかで
「縁起担ぎ」していることを知っています。笑

食べもので摂っているから不要?

最近だと、果物や野菜のラベルにも
堂々と表示されるようになりましたよね…!
(その栄養成分が摂りたくてつられて買ったみたいで
個人的にはなんかちょっといやなので、別の品物を選びますが)

もちろん、食べ物で摂ることが一番自然な形ですが
食べものに自然に含まれる量はごくわずかですし
そのまま摂ったとしても、胃酸などの消化液で分解されて吸収されるので
摂りたい形で体に使われるとは限らないのです。

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脳内ホルモンの材料を摂る

ではどうしたら良いかというと
感情の材料、脳内ホルモンをそのままの形で摂るのではなく
「材料」で摂ってあげることがポイントです。

材料を摂ったら
体が足りないものを作ってくれる

完成形で摂っても、どうせ胃腸の消化液で粉々に分解されてしまいます。
ですから、いきなり完成形のプラモデルを買うのではなく
レゴブロックやパズルのピースのような、「部品」や「原料」の形で摂ってあげるような感じですね。

完成形で摂らなくても、材料さえ足りていれば
あとは体が不足している個所に最適に配分してくれます。

感情の材料はたんぱく質

感情の材料は主に、たんぱく質

体の部品は主にたんぱく質で成り立っていて
脳内ホルモンもそれは同じなのですね。

たんぱく質が豊富なのは
肉・魚・卵

たんぱく質を摂るには
お肉やお魚、卵をたくさん食べるのが一番です。

ですが、たくさん食べるのはしんどい、
毎回料理するのは大変…という方は
吸収されやすい形でたんぱく質をバランスよく摂れる「プロテイン」もおすすめです。

1日ですぐにとはいかずとも、
少しずつ体に積み上げることで、強い心の材料を体に補充してあげることが大切ですよ。

まとめ:脳内ホルモンは感情のガソリン

体の中にないものは、補うに限る。

気分が落ち込んでいるのに
「感謝!笑顔!!」って無理やり鞭打つのは
ガソリン切れの車を無理やり動かそうとしているようなもの。

そして、そうやって自分の気持ちに逆らったところで
幸せになれるはずがありません。

たとえば自己啓発や自分満たしで、一時的にいい気分になっても
またすぐネガティブ感情に戻ってしまうのは
そもそも、感情のエンジン、脳内ホルモンが足りていないのかもしれません。

そうやって一般論や根性論で自分を苦しめてしまう前に
根拠を少しずつ体の中に積み上げていきたいものですね。

「感情の材料」の補い方は、
日々の記事で情報を書いています

美味しくプロテインを摂るための工夫も色々書いていますので
よかったら参考にしてみて下さいね。

プロテイン飽きた!まずい!マンネリ打破して続けるためのプロテインアレンジ、味を工夫する方法。

記事の内容について

この記事は医療従事者が執筆していますが、あくまで個人の経験・体感をもとに書いたものであり、特定の疾病の診断や治癒、すべての方へ効果効能を保証するものではございません。
掲載内容の実践にあたっては一切責任を追いかねますので、内容をよく吟味のうえ、自己判断でお願いいたします。

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Author この記事を書いた人

モンド

不規則な食生活をきっかけに体調とメンタルがボロボロになった経験から、食が体に及ぼす影響の大きさを実感。
栄養医学を学んで、自分の体で試行錯誤しながら実践した体験記をブログにご紹介しています。本業は医療従事者。

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