みなさんは、マグネシウムのことをどのくらいご存知でしょうか?
今回は、あまり注目されないけれど、実は不足している人がとても多い
「マグネシウム(Mg)」についてご紹介します。
意外と不足しがちなマグネシウム
世間ではカルシウムを摂れ摂れとばかり言われて
マグネシウム不足にはあまり触れられることはありませんが
実は、カルシウムよりむしろマグネシウムのほうが深刻に不足していることが多いのです。
実際、国民全体を見ても、マグネシウムの摂取量は年々減ってしまっているというデータもあります。
よほど意識していない限り、十分に摂れている人はあまり多くありません。
また、マグネシウムはストレスによって排泄されてしまうことも知られており
不足してしまいがちなのは、ストレス社会も多少は関係あるのかもしれませんね。
カルシウムとマグネシウムは
相補的にはたらく
マグネシウムは、カルシウムを骨や歯などに定着させるはたらきをもち
カルシウムと力を合わせて、相補的にはたらきます。
カルシウムだけ摂ってもうまくはたらかない
メディアではカルシウムカルシウムとばかり言われますが、
カルシウムだけたくさん摂っても、体の中でうまく使われません。
ですので、カルシウム「だけ」を摂ったところで体には定着しにくく、
むしろ、使われどころのないカルシウムが、石灰化など体に異常に沈着してしまうリスクすらあります。
何事もバランスよく、というのはこういうことですね(^^)
マグネシウムなど
ミネラルの過不足を検査する方法
実は、マグネシウムなどのミネラル分の過不足は
通常の血液検査ではわかりにくいのです。
血液検査ではなく、特殊な検査が必要
詳しくは↓の記事にまとめていますが、
マグネシウムの過不足を知りたい場合は
- 毛髪ミネラル検査(爪ミネラル検査)
(髪の毛や爪を採取して郵送し、濃度を測る) - オリゴスキャン
(手のひらを機械にかざし、光の屈折などをもとに調べる)
などの方法があります。
わたしは以前、歯医者さんで
手のひらで検査を受ける「オリゴスキャン」を受けてきました。
マグネシウムは不足していて、思い当たる不調も色々あったので、
あれこれ試しながらマグネシウムを強化中です!
精製過程でマグネシウムが失われる
なぜマグネシウムが不足しがちかというと
現代では口当たりもコスパもよく精製される過程で
マグネシウムは失われてしまいがちな成分だからです。
(精製というのは、白米やパンやパスタ、白砂糖など
自然由来で食べにくい成分を取り除くこと)
マグネシウムは海水に豊富
マグネシウムは海水中に多く含まれます。
海水中のミネラル分のうち、約15%はマグネシウム。
(残りはほとんど塩化ナトリウム)
ですが、現代の塩は、ほとんどがナトリウム。
つまり、製造過程でマグネシウムが除去されてしまっています。
一般的に売られている安価な食塩は
成分のほとんどが塩化ナトリウム、つまり、ナトリウムです。
(成分に塩化ナトリウム99%とか書いてあるはず。)
マグネシウムが不足すると
マグネシウム不足で起こる具体的な症状を挙げてみると
よくある症状なのがお分かりいただけると思いますが
- 肩こり、筋肉のこわばり・けいれん
- 不整脈
- 疲れやすい
- イライラ、神経過敏・不安、うつ
- 便秘
- 高血圧、頭痛
- 歯や骨がもろくなる
など。
「自分ももしかしてマグネシウム不足?」と
心当たりのある方も、結構いるのではないでしょうか。
(もちろん、全ての原因がマグネシウム不足とは限りませんけどね)
マグネシウムが不足すると「硬くなる」
一言で言うと、マグネシウムは体や心をやわらかく滑らかにする働きがあり
体の代謝を円滑にするはたらきや、骨を補強するはたらきもあります。
不足すると、「心も体も血管も硬くなる」というのがざっくりした例えでしょうか。
わたしも虫歯体質で歯がもろいので(奥歯はほぼ全部被せもの)、
マグネシウムが少しでも役に立てば…という思いで摂っています。
ほんとね、歯が一本欠けただけで食事も不便だし、痛いし、ほんとつらいんですよ…
マグネシウムとメンタル
ほっとしたり、気持ちが安らいだりという感情が発生するのは
頭の中で神経に命令を与える物質(神経伝達物質)が作用するからこそ。
マグネシウムは、その感情を司る脳内物質を作る過程で必要な成分の1つで
つまり、マグネシウムが不足すると、感情を感じるのに必要な脳内物質が十分に作られず
落ち着かない=過緊張、イライラ、不安・恐怖感
こういった不調を招く原因にもなりかねません。
マグネシウムの補い方
マグネシウムの摂取方法は実は色々あります。
- 食べものから摂る
- サプリで補う
食べものなど自然に近い形で摂るのが一番の理想ですが
食べもので摂りきれないから不足している人がたくさんいるわけで。
食べもので摂ることも意識はしつつ
足りない分をサプリで補うのが理想的かつ安定してマグネシウムを摂り続けるコツです!
昔ながらの製法で
マグネシウム豊富なにがり塩
先ほど、塩の精製過程でマグネシウムが失われると書きましたが
昔ながらの製法でミネラル豊富な塩というのも、実は色々売っています。
スーパーでも一つ二つは売っているはずです。
特に、いわゆる「ちょっと高めの塩」は
平釜など昔ながらの製法で、マグネシウム成分を保ちながら作られているものが多いです。
こういうのです↑
とはいえ、高いからといって必ずしもミネラル豊富なものとは限りませんので、
表記や成分を見比べてみて下さいね。
「にがり塩」「岩塩」と書いていたり
マグネシウムを豊富に含んでいるようなことが書いてあるはずです。
質感が雪のようにしっとりしているのも特徴です。
スーパーで立ち止まってじっくり製法やら成分を見るのはちょっと、という方には
通販がおすすめですよ。クチコミも見れますしね。
塩のように調味料で摂れると、無理に食材で摂るより無意識かつ習慣的に摂れて良いですよね。
わたしも塩は備蓄も兼ねて定期配送してもらっています(^^)
マグネシウムが豊富な食材
マグネシウムを多く含む食べ物は
わかめや昆布など、海藻類がおすすめ。
海藻が苦手な方はナッツにも豊富です。
だけど、料理で取り入れられるようにと毎回考えて取り入れたり
毎日わかめや海藻を摂るって、けっこう大変ですよね。
ほかにも摂らなきゃいけない栄養は色々あるわけですし。
ですので、サプリの力を借りるのは大いに有効ですし、わたしはそうしています。
マグネシウムをサプリで摂る
マグネシウムは、サプリだけでなく
実はとてもユニークな摂り方が色々あるのです(^^)
サプリは粒がでかい
というのも、マグネシウムをサプリで摂ろうとすると
粒が大きいんですよ。
しかも、ビタミンなど他の栄養を摂ろうとすると
サプリを飲む量がたくさんになってしまって、
マグネシウムって優先順位が後回しになりがち。
さらに、栄養が足りていない人ほど
「飲み込むときにのどにつかえた感じがする」という訴えも多くなりがちで
栄養が足りない人ほどサプリを飲むのが大変だったりもするのですよね。
【注意】マグネシウムは火気厳禁
マグネシウムは発熱性や発火性のある物質ですので
サプリのような固体を加熱調理中の鍋に入れるのは危険です。
「飲む」以外にも
マグネシウムの摂り方がある
ということで、
粒状サプリではない形でマグネシウムを摂る方法がないのか。
これが、実は色々あるのです。
面白いのでご紹介しますね!
お風呂のお湯に混ぜて皮膚から吸収する
(経皮吸収)
お風呂のお湯に溶かして、皮膚からマグネシウムを吸収させる
入浴剤タイプのマグネシウムがあります。
エプソムソルトや、塩化マグネシウム(にがり)などをお湯に溶かして、
お湯のマグネシウム濃度を一定以上にして、肌から吸収(経皮吸収)させます。
わたしもエプソムソルト入浴をしています。
エプソムソルトは香り付きのもなど色々出ていますので、
楽しみながらマグネシウムを補給出来ておすすめです♪
マグネシウムの温熱効果で、お風呂のお湯がより暖かく感じられて
冬は特に温まりながら栄養補給ができます。
液体マグネシウムを飲み物に混ぜる
口から摂りたい、けど
粒のサプリは苦手…という方には、
液体タイプのマグネシウム濃縮液がおすすめです!
海水由来のマグネシウムで、飲み物に混ぜて飲めるので
自然な形でマグネシウム補給ができてすごく便利ですよ。
粒を飲み込むよりも、いかにも飲んでいる感がなくて気楽。
味もほとんど感じません。
わたしも使っています↑
仕事用に持参するペットボトルの水や、自宅で飲む味噌汁やコーヒー、お酒など
いろんなものに片っ端からプッシュしています。
個人的にはコーヒーに合うような気がしています◎
一度に複数の栄養補給ができる
賢い栄養摂取方法
マグネシウム豊富になった水で他のサプリを飲むと、
同時に栄養が二種類摂れて一石二鳥です!
シリカ水など、他の栄養分が豊富なミネラルウォーターにプッシュして
マグネシウムが豊富になった水でサプリを飲めば、一石三鳥です(^^)/
わたしのような面倒くさがりや、
他にもたくさん飲んでいるサプリがあって大変、という方にとてもおすすめです。
筋肉・肌トラブルには「塗る」
肩こりや筋肉痛・筋疲労には
「塗る」タイプのマグネシウムオイルや、マグネシウムスプレーがおすすめです!
時々、塗る時に少しピリピリした感じがある場合がありますので
慣れない方や皮膚は弱い・過敏な方は少量から試してみるのがおすすめです。
血行促進のためのマッサージに併用すると
より効果的
iHerbのレビューを見てみると、頭皮マッサージに使っている方もいらっしゃるようです。
たしかに、これを塗って頭皮マッサージしたら、
眼精疲労や頭痛など、頭まわりの血行促進にも少なからず良さそうですね。
(マッサージに際してはご自身の判断で行ってくださいね)
ということで、肌や筋肉などに直接届けたい場合は
飲むよりも「塗る」ほうが近道の場合もあるのでお勧めです!
おまけ:
マグネシウムで実験してみた
マグネシウム不足で、マグネシウムの補給方法を探しているうちに
マグネシウムを水に浸けると水素が発生することを知り、
純マグネシウムの粒(マグネシウムペレット)を買って
お風呂や飲み水で実験してみました。
実験に興味のある方や
マグネシウムの作用が気になる方は、こちらも併せてどうぞ(^^)/
マグネシウムの摂りすぎについて
マグネシウムは海水中にも豊富に含まれます。
我々人類は精製という過程で減らしてしまっているものの、
本来は日常的に生物の身近にありふれている栄養素です。
体で要らない分は、多少であれば体の機能で排出してくれます。
腎機能の低下している方や、よほど意識的に大量摂取しない限り
あまり神経質になりすぎる必要はないと思います。
もしマグネシウムを一度に摂りすぎると、おなかがゆるくなったりします。
(便秘の時に処方されるのも、酸化マグネシウムというマグネシウム製剤)
まとめ:
お困りの不調や生活様式に合わせて
色々な摂り方を試してみよう
サプリ=粒を飲む、というイメージがありますが
考えてみると、そもそもサプリメントって薬ではないので
色々な吸収方法があってよいものなんですよね。
肌から吸収したり、飲み物に混ぜたりできるのであれば
サプリを飲みこむのが苦手な方や、薬みたいで抵抗のあるお子さんなどでも無理なく摂ることができますし
何より、「効いている」と体感のあるものであれば
続けようという気にもなりますよね!!
ご自身のライフスタイルや、お困りの不調に合わせて
色々な場面でマグネシウムを試してみてはいかがでしょうか。
記事の内容について
この記事は医療従事者が執筆していますが、あくまで個人の経験・体感をもとに書いたものであり、特定の疾病の診断や治癒、すべての方へ効果効能を保証するものではございません。
掲載内容の実践にあたっては一切責任を追いかねますので、内容をよく吟味のうえ、自己判断でお願いいたします。