サプリを買ったり飲んでみたことのある人って、
意外と多いのですよね。

しかし、その割には
「サプリメント=うさんくさい」というイメージを持たれがちです。
(そういう人に限って、栄養ドリンクや美容成分配合だとか書いているドリンクを飲んでいたりもしますけどね)

サプリ=うさんくさい
と思われてしまう理由

普段の生活や食べ物にたった一粒プラスするだけで
体やお肌の調子が今よりもちょっとだけ良くなるのであれば喜んで試したいものですが、
どうして「たった一粒」を敬遠されてしまうのでしょうか?

見た目が薬みたい

一つの理由は、薬のような見た目でしょうか。

現に、「サプリメント」というと拒否反応を示す人は多いですが
同じ成分であっても、「栄養成分配合」のお菓子やドリンクには飛びつく人もいますよね。
つまり、栄養成分そのものというよりは、薬のような形状が受け入れられない原因なのかもしれません。

サプリはあくまで栄養成分を凝縮した塊であって、薬ではありません。

ですが、一瞬で体に作用する薬のような即効性や
何か未知の作用をしてくれるようなイメージを持たれてしまい
「怪しいもの」に見えてしまうのかもしれませんね。

効いたためしがないから

「サプリなら試したことがあるけれど、効果がなかったよ!」
「効いているのか効いていないのか、いまいちよくわからない。
気休め程度に飲んでいるようなもの」

淡い期待を抱いてサプリを飲んだことはある。
だけど、今はもうサプリはやめてしまった。続かなかった。
そういう人には、過去に「効かなかった」「期待を裏切られた」と感じたことのある人が多いのではないでしょうか。

効かないものをわざわざ毎日こまめに飲むなんて、バカらしくなってしまいますよね。
そして、こういう風に感じたことのある人が多いからこそ
「サプリなんてただの気休め」「うさんくさい」「どうせ効かない」という認識になってしまっているのでしょう。

では、どうしてそのサプリで効果を感じられなかったのか
考えられる原因を挙げてみます。

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サプリが効かない4つの原因とは

サプリに含まれる栄養成分自体にまったく効果がない、ということは稀で
多くの場合は摂り方やサプリの選び方を間違えています。

サプリが効かない原因は大きく以下に分かれます。

  • 量が足りない
  • 悪いものでかき消されている
  • 受け皿が整っていない
  • 期待が大きすぎる

以下で詳しく解説させていただきますね。

量が足りないのが一番の原因

サプリを飲んでも効果がないことの原因で
圧倒的に多いのが、「量が足りない」ことです。

「どうせ効かない」でやめてしまう人は、量が足りていないことが多いです。

わたしたちが普段食事する量を考えると
サプリの粒なんて、ごくごく小さいですよね。

仮に、その粒の100%が摂りたい成分だったとしても
せいぜい1g程度。

サプリメントの全量が
目的の栄養成分ではない

さらに、その粒の中にどのくらいの割合でほしい成分が含まれているか
考えたことはあるでしょうか。

サプリには、粒状に固めるための凝固剤が含まれていたり
栄養成分を安定した状態に保つため、オリーブオイルなどに溶かしていることもあります。

さらに、原料として目的の栄養成分を入れていても
サプリの製造過程で質が落ちたり消費されることもあり、
入れた量がそのまま完成時に残っているとは限りません

特に、日本で売られているサプリは、必要量の5分の1から10分の1程度のものが多いです。
大きな文字で「○○配合!」と書かれていても
実際に配合されているのはほんのちょっとだったりすることも少なくありません。

過剰な広告やデザインに騙されることなく
摂りたい成分がどのくらい含まれているのかは
内容量や原料をしっかりチェックしておきましょう。

悪いものでかき消されている

次に多いのが
「体に良くない成分のほうが多く摂ってしまっている」こと。

身近でよく見かける「○○配合」という食べものやサプリを見かけますが
配合している○○を差し置いて、その他の成分に糖質やトランス脂肪酸がたっぷり含まれている
といったことも珍しくありません。

配合している○○を大々的に宣伝しておいて
実際に含まれている○○の量は、胃にも到達しないようなほんのちょっとの量だった、と。

これはサプリに限らず、例えば
「北海道産バター使用」と書いているお菓子でも
原材料を見てみると、バターも確かに使われているけど
マーガリンのほうがたくさん入っている、ということもありますよね。

栄養分を不摂生の火消しに使っていないか

また、サプリ一粒に頼って
普段はお菓子ばかり食べていては、焼け石に水。

健康改善に使われるべき栄養分が
体に悪いものの「火消し」に使われてしまうだけになってしまいます。
(そしてたった一粒のサプリだけでは消しきれていないと思います)

まぁ、そういう「スイーツや嗜好品を摂るついでに栄養を摂ろう♪」という甘い考えの人を狙って
栄養をほんのちょっとだけ配合したドリンクやお菓子が作られているわけで
それを進んで買うというのは、結果としてそういうマーケットを助長させていることにもつながります。

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受け皿が整っていない

内容量や質をよく調べて、いいと思うものを買っている。
それでも、サプリが効きにくい人がいます。

サプリのレビューを見ていると、必ずと言っていいほど
「私には合いませんでした」というレビューを見かけます。

効いているレビューがある一方で、どうしてこういう人が一定数いるかというと、
体の受け皿が整っていない可能性があります。

具体的には、

  • 消化が弱い
  • 吸収されていない

という場合が多く、
元々食が細い方や、下痢や便秘など腸内環境にトラブルを抱える人に多く見られます。

種をまくのは畑を耕してから

畑に種をまいて肥料をやる前に、
まずは畑を耕す必要があります。

荒地にいきなり種をまいて肥料をやってしまっては
雑草が生い茂って、目的の種はうまく育ちませんからね。

正しい手順で効率が良くなる

このような、まだサプリを受け入れる受け皿が整っていない方は
まず消化吸収を整えることが先決です。

栄養の入り口は腸。腸内環境が気になる方はまずデトックスから。

栄養を足す前に腸を休ませてデトックスさせてあげたり
胃腸を作るたんぱく質を、消化しやすい形で補ってあげたり
消化を助ける消化酵素を併用したりというステップから始めるとよいです。

必要に応じて病院の力を借りよう

ちなみに消化酵素は病院で薬として処方してもらえますので
なかなかサプリが効かずに困っている、サプリが飲めない方は、
栄養療法に理解のある病院やクリニックを受診してみるのもよいと思います。

基本的にこのブログは病院や薬に頼らないことがテーマではありますが、
頑なに「病院に行くな!」とアンチの姿勢をとるつもりはありません。

病院で出してもらえる種類の薬も中にはありますし、
栄養診療自体は保険がききませんが、消化吸収の薬であれば、保険適用で処方してもらえることもありますので
薬をすべて忌避するのではなく、時にはうまく病院を活用するのも一つの方法です。

一見遠回りのようですが、
こうした手順を守ることで、栄養が吸収されるための下地を整える必要がある方もまた
かなり多いと感じています。

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期待が大きすぎる

最後に、実は多くの人にありがちなのが
「魔法の一粒を期待しすぎ!」です。

「どうせ効かない」の裏側には
「飲んでたったの5分で驚くべき変化が!」を期待しているのではないでしょうか?

「たった1日で劇的変化!」のような
過剰な広告宣伝を刷り込まれている影響も大いにあるでしょう。

サプリメントは薬ではなく食べもの

冒頭でも触れましたが、サプリは薬ではありません。
食べものに含まれる成分を粒状に凝縮した、栄養成分の塊です。

体は毎日の積み重ねでできています。
食べもの一つで劇的に体調が変化することがないのと同じで
サプリもたった一粒飲んだだけで、一朝一夕で体質が180°変わるわけがありません。

食事と同じで、一度摂ったらオッケーではなく
繰り返し摂っているうちに、健康が底上げされていく。
「そういえば最近調子がいいかも」「最近体調が悪い日が減ったな」
そんな穏やかな変化のことが多いです。

ですから結局、根気強く続けられる人や
そういう「穏やかな変化」を待てる人に向いているとも言えます。

まとめ:効率よく栄養を効かせるために
摂り方を見直してみよう

こうしてサプリが思うように効かない理由を考えてみると
原因は意外と単純だったりします。

そもそも目的の栄養を摂れているか?
サプリ以上に悪いものを摂って、体にダメージがないか?

サプリを摂る受け皿としての体の状態や
そもそもサプリの量は足りているか、
質が信頼できるサプリメーカーか。

せっかくサプリを飲むのであれば、少しでも効率よく効かせたいもの。
思い当たるものがあったら、振り返って体調改善に役立ててみて下さいね(^^)

記事の内容について

この記事は医療従事者が執筆していますが、あくまで個人の経験・体感をもとに書いたものであり、特定の疾病の診断や治癒、すべての方へ効果効能を保証するものではございません。
掲載内容の実践にあたっては一切責任を追いかねますので、内容をよく吟味のうえ、自己判断でお願いいたします。

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Author この記事を書いた人

モンド

不規則な食生活をきっかけに体調とメンタルがボロボロになった経験から、食が体に及ぼす影響の大きさを実感。
栄養医学を学んで、自分の体で試行錯誤しながら実践した体験記をブログにご紹介しています。本業は医療従事者。

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